2016年フィリピン大統領選挙
Philippine presidential election, 2016 |
2010年 ← | 2016年5月9日 (2016-05-09) | → 2022年 | |
|
州・独立市別選挙結果 |
|
2016年フィリピン大統領選挙(2016ねんフィリピンだいとうりょうせんきょ、英語: Philippine presidential election, 2016)は、2016年5月9日にフィリピンで執行された大統領を選出する選挙である。
再選は禁止されているため、現職のベニグノ・アキノ3世の大統領選挙出馬は認められていない。
大統領選挙
概要
2016年2月9日より選挙活動が始まった[1]。現職のアキノ大統領は後継者として前内務・自治相だったマヌエル・ロハス(英語版)を候補者として擁立した[2]。
しかし、世論調査で支持率トップを走る候補者の一人、グレース・ポー上院議員は候補者資格を剥奪され、異議申し立ての裁判が進行していた。これは2015年12月に「フィリピン国内における出生」および「投票日からさかのぼって10年間の国内居住」を定める候補者要件などを満たしていないとして、選挙管理委員会から失格処分を受けたことによるものである[3]。この裁判については、2016年3月8日、最高裁判所が9対6で出生要件及び10年居住要件を認める判断をしたことにより決着した。
候補者
統一国民同盟 | 国民改革党 | 民主党・国民の力 |
ジェジョマール・ビナイ | ミリアム・デフェンサー・サンティアゴ | ロドリゴ・ドゥテルテ |
| | |
副大統領 | 上院議員 | ダバオ市長 |
| | |
無所属 | 自由党 | 労働党 |
グレース・ポー | マヌエル・ロハス | ロイ・セニェレス |
| | |
上院議員 | 前内務・自治相 | 下院議員 |
| | |
選挙運動
選挙結果
2016年5月9日の選挙は即日開票され、ロドリゴ・ドゥテルテが次点候補に600万票以上の差をつけて圧勝し、6月30日に就任した[4][5]。また労働党のロイ・セニェレスは選挙期間直前に病死し、セニェレスへの投票は無効票と扱われた。
e • d 2016年フィリピン大統領選挙 (2016年5月9日施行) 候補者 | 所属政党 | 得票数 | 得票率 |
| ロドリゴ・ドゥテルテ | フィリピン民主党・国民の力 | 16,601,997 | 39.01% |
| マヌエル・ロハス | 自由党 | 9,978,175 | 23.45% |
| グレース・ポー | 無所属 | 9,100,991 | 21.39% |
| ジェジョマール・ビナイ | 統一国民同盟 | 5,416,140 | 12.73% |
| ミリアム・デフェンサー・サンティアゴ | 国民改革党 | 1,455,532 | 3.42% |
有効票数(有効率) | 42,552,835 | 94.61% |
| ロイ・セニェレス | フィリピン労働党 | 25,779 | - |
無効票数(無効率) | 2,426,316 | 5.39% |
投票総数(投票率) | 44,979,151 | 80.69% |
有権者数 | 55,739,911 | 100.0% |
出典: Commission on Elections |
副大統領選挙
概要
候補者
-
フランシス・エスクデロ(英語版)
-
-
-
アントニオ・トリリャネス(英語版)
選挙結果
副大統領はベニグノ・アキノ3世現大統領の派閥に属する女性下院議員のレニー・ロブレドが1442万票を獲得し、当選が決まった。なお、副大統領候補として立候補していたフェルディナンド・マルコスの息子ボンボン・マルコスは26万票差で落選した[6]。
e • d 2016年フィリピン副大統領選挙 (2016年5月9日施行) 候補者 | 所属政党 | 得票数 | 得票率 |
| レニー・ロブレド | 自由党 | 14,418,817 | 35.11% |
| ボンボン・マルコス | 無所属 [7] | 14,155,344 | 34.47% |
| アラン・ピーター・カエタノ | 無所属 [8] | 5,903,379 | 14.38% |
| フランシス・エスクデロ | 無所属 | 4,931,962 | 12.01% |
| アントニオ・トリリャネス | 無所属[9] | 868,501 | 2.11% |
| グレゴリオ・ホナサン | 統一国民同盟 | 788,881 | 1.92% |
有効票数(有効率) | 41,066,884 | 91.30% |
無効票数(無効率) | 3,912,267 | 8.70% |
投票総数(投票率) | 44,979,151 | 80.69% |
有権者数 | 55,739,911 | 100.0% |
脚注
- ^ “フィリピン大統領選がスタート 各候補の支持率拮抗”. 日本経済新聞. 2016年3月1日閲覧。
- ^ “フィリピン大統領選、三つ巴の戦いに”. 産経ニュース. 2015年11月28日閲覧。
- ^ “フィリピン大統領選4氏ら争う 資格剥奪ポー氏は係争中”. 毎日新聞. 2016年3月1日閲覧。
- ^ “Philippines election: Maverick Rodrigo Duterte wins presidency”. BBC (May 10, 2016). 2016年5月10日閲覧。
- ^ ““暴言王”ドゥテルテ氏が圧勝、有力女性候補ら敗北認め”. 産経新聞. 2016年5月28日閲覧。
- ^ “フィリピン副大統領にロブレド氏”. 日本経済新聞. 2016年5月28日閲覧。
- ^ 大統領候補を擁立していない国民党所属。国民改革党大統領候補のミリアム・デフェンサー・サンティアゴとペアになる副大統領候補。
- ^ 大統領候補を擁立していない国民党所属。民主党・国民の力大統領候補のロドリゴ・ドゥテルテとペアになる副大統領候補。
- ^ 大統領候補を擁立していない国民党所属。グレース・ポーを支持した。
外部リンク
- フィリピン大統領選挙 | Cilsien - ASEAN News Clips
- フィリピン選挙管理委員会COMELEC(英語)