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![]() 2023年ウィンブルドン選手権での望月慎太郎 | ||||
基本情報 | ||||
国籍 |
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出身地 | 同・神奈川県川崎市 | |||
生年月日 | 2003年6月2日(22歳) | |||
身長 | 175cm | |||
体重 | 70kg | |||
利き手 | 右 | |||
バックハンド | 両手打ち | |||
ツアー経歴 | ||||
デビュー年 | 2021年 | |||
生涯獲得賞金 | 948,765 アメリカ合衆国ドル | |||
4大大会最高成績・シングルス | ||||
全豪 | 1回戦(2024) | |||
全仏 | 1回戦(2024) | |||
ウィンブルドン | 2回戦(2025) | |||
全米 | 2回戦(2025) | |||
国別対抗戦最高成績 | ||||
デビス杯 | ワールドグループI(2022) | |||
キャリア自己最高ランキング | ||||
シングルス | 112位(2025年8月18日) | |||
ダブルス | 371位(2021年10月18日) | |||
2025年8月27日現在 |
望月 慎太郎(もちづき しんたろう、2003年6月2日 - )は、日本の神奈川県川崎市出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス112位。身長175cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。
2019年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルスで優勝。
選手経歴
[編集]ジュニア時代
[編集]2003年6月2日、神奈川県川崎市に生まれる。「慎太郎」という名は、父が小説家・政治家の石原慎太郎に肖って命名した[1]。
3歳でテニスを始め、川崎市立向小学校5年のときに第32回第一生命全国小学生テニス選手権大会に出場して準決勝まで進出している[2]。
12歳の時に盛田テニスファンドの選抜試験に合格し、アメリカ合衆国フロリダ州のニック・ボロテリー・テニスアカデミーにて修行するために渡米した[1]。2019年、N高等学校に入学[3]。
2019年 ジュニアグランドスラム初優勝 ジュニア世界1位
[編集]2019年全仏オープンジュニア男子シングルスではベスト4に進出した[1]。2019年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルスでは第8シードから勝ち上がり、決勝へ進出する。No.1コートで開催された決勝戦では、カルロス・ヒメーノ・バレーロを相手に6-3, 6-2でストレート勝ちし、日本人男子選手として初めてジュニア部門シングルスで優勝した[4][5]。これにより望月慎太郎は日本人男子選手として初めてジュニア世界ランキング1位となった[6][7]。8月にカンクンで行われたITF男子サーキットM15の大会で、ティアゴ・アグスティン・ティランテとペアを組み、ダブルスで初めてプロレベルの大会で優勝を果たした。
9月下旬に行われたジュニアデビスカップ決勝大会では、単複11試合に出場し全勝を達成。日本代表 (望月、磯村志、末岡大和) を9年ぶり2度目の優勝に導く活躍を見せている。年間最終ランキングは1031位。
2020年 チャレンジャーダブルス準優勝
[編集]2020年2月のクエルナバカ・チャレンジャーでATPチャレンジャーツアー初出場。シングルスは初戦で敗れたが、ダブルスはカルロス・ゴメス=エレーラとペアを組み準優勝を果たした。年間最終ランキングは637位。
2021-2022年 マスターズ本戦初出場
[編集]2月のシンガポール・テニス・オープンでATPツアー初出場を果たしたものの、初戦で予選通過者のアルトゥグ・チェリクビレクに0-6、4-6のストレートで敗れた。3月にはマイアミ・オープンの予選を通過し、ATPマスターズ1000本戦初出場を果たす。1回戦ではタナシ・コッキナキスに3-6、3-6のストレートで敗れた[8]。ウィンブルドン選手権では予選1回戦でユーゴ・ガストンに1-6, 6-2, 6-4の逆転で破るも、予選2回戦ではタロン・フリークスポールに0-6, 1-6のストレートで圧倒された。BNPパリバ・オープンでは予選1回戦でレンツォ・オリーボに3-6, 2-6のストレートで敗れた。他には4月と8月のフューチャーズでダブルス2勝を飾った。年間最終ランキングは387位。2022年は特に目立った戦績をあげられなかった。年間最終ランキングは319位。
2023年 チャレンジャー初優勝
[編集]
2月、テネリフェ・チャレンジャーIIでChristian Harrisonとペアを組みダブルス初優勝。これが単複通じてATPチャレンジャーツアー初優勝である。
4月、バルレッタ・チャレンジャーでは決勝でサンティアゴ・ロドリゲス・タベルナを6-1, 6-4のストレートで下し、シングルスでのチャレンジャー大会で初優勝を果たした[9]。

7月、ウィンブルドン選手権では予選第16シードのジョンボル・ピロシュを6-3, 6-4, 6-1のストレートで破り、グランドスラム初の本戦出場を果たした[10]。本戦1回戦では第16シードのトミー・ポール (テニス選手) に5-7, 3-6, 1-6のストレートで敗れ、四大大会初の本戦は初戦敗退となった[11]。
10月、ジャパン・オープン・テニス選手権にてATPツアー初勝利を挙げると、2回戦では第1シードかつ世界ランキング10位のテイラー・フリッツに0–6, 6–4, 7–6(2)で勝利し、トップ10から初勝利を果たす大金星を挙げた。準々決勝でもアレクセイ・ポピリンを7-5, 2-6, 7-5で勝利し、錦織圭以来となるベスト4入りを果たした[12]。準決勝でアスラン・カラツェフに3-6, 4-6のストレートで敗れた。年間最終ランキングは137位。
2024年 グランドスラム本戦出場
[編集]香港オープンでは本戦出場。本戦1回戦ではボーティック・ファン・デ・ザンスフルプに5-7, 1-6のストレートで初戦敗退。 全豪オープンでは予選3回戦でアレクサンダル・コバチェビッチに6-1, 2-6, 2-6で予選敗退するも[13]、ラッキールーザーとして本戦初出場となった[14]。本戦1回戦ではトマーシュ・マハーチに5-7, 1-6, 5-7のストレートで初戦敗退となった[15]。
デルレイビーチ・オープンでは予選2回戦でタナシ・コキナキスに3-6, 0-6のストレートで惨敗。ロス・カボス・オープンでは予選1回戦敗退。メキシコ・オープンでは予選1回戦でリンジー・ヒジカタに4-6, 6-2, 4-6で敗れ、3大会連続でATPツアーレベル予選敗退となった。
BNPパリバ・オープンでは予選1回戦で元世界ランキング8位のディエゴ・シュワルツマンに6-4, 6-3のストレートで破り[16]、さらに予選2回戦のベンジャミン・ハッサンを6-4, 7-6(4)のストレートで下して、大会初の本戦出場を果たす。本戦1回戦ではアレクサンダル・ブキッチに6-7(4), 6-7(6)のストレートで初戦敗退となった。マイアミ・オープンでは予選1回戦で元世界ランキング7位のダビド・ゴファンに6-7(4), 2-6のストレートで敗れ、予選1回戦敗退。
マドリード・オープンでは予選1回戦でアレクサンドル・ミュレールに7-6(7), 2-0の時点で相手が途中棄権して勝利するも、予選2回戦では前述のハッサンに7-5, 5-7, 3-6の逆転で敗れ、予選2回戦敗退。カリアリ・チャレンジャーでは予選2回戦で元世界ランキング16位のマルコ・チェッキナートを7-5, 3-6, 6-4で下して、予選3回戦ではダニエル・アルトマイアーを6-4, 1-6, 6-3で破り、予選を通過する。本戦1回戦ではマリアーノ・ナヴォーネに0-6, 6-4, 3-6で初戦敗退。
全仏オープンでは予選3試合を突破して、ローラン・ギャロス本戦初出場を果たす[17]。 本戦1回戦では第8シードのホベルト・ホルカシュに6-4, 3-6, 6-3, 0-6, 3-6の2時間58分の熱戦の末、フルセットで敗れ、四大大会初白星とはならずに初戦敗退となった[18]。年間最終ランキングは235位。
2025年 グランドスラム初勝利
[編集]開幕戦となるニューカレドニア国際では決勝で世界ランキング517位のモエラニ・ブジゲに6-1, 6-3のストレートで快勝し、約1年9ヵ月ぶりのチャレンジャー2勝目を挙げた[19]。全豪オープンでは予選1回戦で世界ランキング197位のアリベック・カチマゾフに3-6, 6-7(1)のストレートで敗れて予選敗退となった[20]。
全仏オープンでは予選第2シードのアレクサンダー・シェフチェンコを7-6 (2), 2-6, 4-6の激闘の末に逆転で敗れ、予選敗退となった[21]。
レクサス・ノッティンガム・オープンでは世界ランキング146位のコルトン・スミスに6-2, 6-2のストレートで完勝し決勝進出を果たすとともに、自身3度目のチャレンジャー大会制覇に王手をかけた。決勝ではマリン・チリッチに2-6, 3-6のストレートで敗れ準優勝となった[22]。ウィンブルドン選手権では本戦に出場するのは2023年以来となる2年ぶり2度目。 予選から勝ち上がり、同じく予選勝者のジュリオ・ゼッピエリを2-6, 3-6, 6-3, 7-6(6), 7-5の大逆転で破り、四大大会で初白星を挙げるとともに初戦突破を果たした[23]。第17シードのカレン・ハチャノフに6-1, 6-7(7), 6-4, 3-6, 4-6のフルセットの死闘の末に惜しくも敗れ2回戦敗退となり、四大大会初の3回戦進出とはならなかった[24]。
全米オープンではダニエル・ガランをを6-4, 6-4のストレートで下し、初の本戦入りを果たすとともに、四大大会で2大会連続となる予選突破を決めた[25]。1回戦では予選勝者で世界ランキング125位のユーゴ・ガストンを6-4, 6-3, 6-4のストレートで下して同大会初白星を挙げるとともに、四大大会で2大会連続となる初戦突破を果たした[26]。試合後「切り替えを試合の中で所々しっかりできていたので、そこが一番今までで成長できたんじゃないかなと思います」と語った[27]。
プレースタイル
[編集]ボレー技術が突出しており、ストロークの中で生じたチャンスを積極的に前に出て確実に仕留める積極的なボレーが特徴的であり、身長175cmながらも、巧みなサーブアンドボレーも多用する[28]。
2024年1月11日、西岡良仁が自身のYouTubeチャンネルで望月慎太郎のことを上記の内容を含めて紹介したことがある[29]。
ATPツアー決勝進出結果
[編集]シングルス: 0回 (0勝0敗)
[編集]
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成績
[編集]シングルス
[編集]グランドスラム大会
[編集]大会 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | 通算成績 |
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全豪オープン | A | A | A | 1R | Q1 | 0–1 |
全仏オープン | A | A | Q1 | 1R | Q1 | 0–1 |
ウィンブルドン | Q2 | A | 1R | Q1 | 2R | 1–2 |
全米オープン | A | A | Q2 | Q3 | 0–0 |
大会最高成績
[編集]大会 | 成績 | 年 |
---|---|---|
ATPファイナルズ | A | 出場なし |
インディアンウェルズ | 1R | 2024 |
マイアミ | 1R | 2021 |
モンテカルロ | A | 出場なし |
マドリード | Q2 | 2024 |
ローマ | A | 出場なし |
カナダ | 1R | 2025 |
シンシナティ | Q2 | 2025 |
上海 | Q1 | 2023 |
パリ | A | 出場なし |
オリンピック | A | 出場なし |
デビスカップ | WGⅠ | 2022 |
ATPチャレンジャー・ITFフューチャーズ決勝
[編集]ダブルス:5戦4勝
[編集]記録 |
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ATPチャレンジャーツアー (1–1) |
ITFフューチャーズ (3–0) |
結果 | 勝–敗 | 日時 | トーナメント | サーフェス | パートナー | 相手 | スコア |
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優勝 | 1–0 | 2019年8月 | ![]() |
ハード | ![]() |
![]() ![]() |
6-7(4–7), 7-5, [10-4] |
優勝 | 2–0 | 2019年10月 | ![]() |
ハード | ![]() |
![]() ![]() |
6–4, 6–4 |
優勝 | 3–0 | 2020年1月 | ![]() |
ハード | ![]() |
![]() ![]() |
不戦勝 |
準優勝 | 3–1 | 2020年2月 | ![]() |
ハード | ![]() |
![]() ![]() |
3–6, 7–6(7–4), [5–10] |
優勝 | 4–1 | 2023年2月 | ![]() |
ハード | ![]() |
![]() ![]() |
6-4,6-3 |
ジュニアグランドスラム決勝
[編集]シングルス:1戦1勝
[編集]結果 | 年 | 大会 | サーフェス | 相手 | スコア |
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優勝 | 2019 | ウィンブルドン | グラス | ![]() |
6–3, 6–2 |
脚注
[編集]- ^ a b c 日本男子ジュニア初4強の望月慎太郎、決勝進出逃す 日刊スポーツ 2019年6月8日
- ^ 第32回第一生命全国小学生テニス選手権大会 男子シングルス (PDF) 日本テニス協会
- ^ “N高・望月慎太郎さん、「全仏オープン・ジュニア」でベスト4”. N高等学校 (2019年6月17日). 2019年7月25日閲覧。
- ^ 16歳望月慎太郎が錦織超え快挙V、日本男子史上初 日刊スポーツ 2019年7月14日
- ^ Mochizuki becomes Japan’s first boys Wimbledon champion International Tennis Federation 14 Jul 2019
- ^ 望月慎太郎、日本男子初のジュニア世界ランク1位に 日刊スポーツ 2019年7月15日
- ^ Current Ranking International Tennis Federation
- ^ “Shintaro Mochizuki | Player Activity | ATP Tour | Tennis”. ATP Tour. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “元ジュニア世界1位の望月慎太郎がチャレンジャー大会のシングルスで初優勝 [バルレッタ・チャレンジャー]”. Tennis Magazine. 2023年10月21日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 GS本戦初出場」”. tennis365.net (2023年6月29日). 2023年6月29日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 世界15位に初戦敗退」”. tennis365.net (2023年7月6日). 2023年7月6日閲覧。
- ^ 勝部晃多. “【テニス】世界215位の望月慎太郎が錦織圭以来の4強入り 優勝は「期待しないでください」 - テニス : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年10月20日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 逆転負けで全豪OP予選敗退」”. tennis365.net (2025年1月12日). 2025年1月12日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全豪OP予選敗退も本戦入り」”. tennis365.net (2025年1月12日). 2025年1月12日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 GS初勝利ならず」”. tennis365.net (2025年1月14日). 2025年1月14日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 シュワルツマン撃破」”. tennis365.net (2025年3月5日). 2025年3月5日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全仏OP初の本戦へ」”. tennis365.net (2025年5月23日). 2025年5月23日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 世界8位に屈し初戦敗退」”. tennis365.net (2025年5月27日). 2025年5月27日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 快勝で開幕戦V」”. tennis365.net (2025年1月4日). 2025年1月4日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全豪OP予選敗退」”. tennis365.net (2025年1月7日). 2025年1月7日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 第2シードに逆転負け」”. tennis365.net (2025年5月20日). 2025年5月20日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 チリッチに屈し準V」”. tennis365.net (2025年6月22日). 2025年6月22日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 四大大会で初白星」”. tennis365.net (2025年7月2日). 2025年7月2日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 死闘の末に2回戦で惜敗」”. tennis365.net (2025年7月3日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全米OP初の本戦入り」”. tennis365.net (2025年8月23日). 2025年8月23日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全米OP初白星で初戦突破」”. tennis365.net (2025年8月27日). 2025年8月27日閲覧。
- ^ “「望月慎太郎 全米OP初戦突破に「成長」」”. tennis365.net (2025年8月27日). 2025年8月27日閲覧。
- ^ “「【錦織以来の逸材】望月慎太郎選手のアカデミーやプレースタイルを調査」”. 逸材ハンター (2023年10月22日). 2023年10月22日閲覧。
- ^ “「ジャパンオープンでベスト4に輝いた若きスター 望月慎太郎選手について語ります【選手紹介】」”. YouTube (2024年1月11日). 2024年1月11日閲覧。