伊良湖岬
「伊良湖」はこの項目へ転送されています。日本海軍の給糧艦については「伊良湖 (給糧艦)」をご覧ください。 |
伊良湖岬 (いらごみさき)は、愛知県田原市にあり、太平洋と三河湾を望む渥美半島先端の岬である。
地理
1929年(昭和4年)に建てられた伊良湖岬灯台があり、1998年(平成10年)に「日本の灯台50選」に選ばれた。
岬の沖合には伊良湖水道航路が通り、1日に100隻以上往来する大型船舶を間近で眺めることができる。航路管制の伊勢湾海上交通センターもここに設置されている。
太平洋側には「日本の渚百選」、「日本の道100選」、「日本の音風景100選」、「日本の白砂青松100選」に選ばれた恋路ヶ浜という砂浜があり、柳田國男が1898年(明治31年)ここに遊び、拾った椰子の実の話を一緒に来られなかった島崎藤村にしたところ、それから藤村が想像を逞しくして創作したのが「椰子の実」(『落梅集』所収)とされ、やしの実博物館や椰子の実詩碑もある(日出園地)。 この逸話に基づき、地元の有志が町おこしの一環として椰子の実流しを発案。現在、地元の観光をPRする「渥美半島観光ビューロー」が、フィリピンで買い付けた100個前後の椰子の実を毎年石垣島の沖から流しており、実際に100以上の椰子の実が漂着している[1]。 伊良湖フェリーターミナルがあり、知多郡南知多町の師崎、三重県鳥羽市の鳥羽港等に航路がある海上交通の要所となっている。
自然
付近には恋路ヶ浜などの砂浜が見られ、また日出の石門のような海蝕によってできた地形も見られる。岬の周辺にはウミウなど海鳥が多く棲息し、ウミガメの産卵場も形成されている[2]。1906年頃まではニホンアシカが繁殖していて[3]、「アシカ島」などの地名も残る[4]。また、近辺は日本の商業捕鯨の発祥の地でもあり、かつてはコククジラをはじめ、ザトウクジラ、セミクジラ、ナガスクジラ、シロナガスクジラ、マッコウクジラ、シャチなど数多くの種類が陸からもよく見られたとされる。現在でも、オキゴンドウなど小型のイルカ類なら見られる事がある。スナメリや野鳥などを観察する観光船が田原市伊良湖港から就航している[5]。2010年と2012年には同一のコククジラを発見した事例もある。ウバザメ(波切では国内最大の捕獲数がある)やオサガメなどの貴重な生物も多かったとされる。
交通
伊良湖へ向かう鉄道は存在せず(最寄駅は豊橋鉄道渥美線の三河田原駅)、バスや船が公共交通機関となる。
公共交通機関
- 伊良湖本線(渥美病院 - 三河田原駅 - 伊良湖岬バス停)、約90分(三河田原駅から約50分)
- 神島観光船
- 伊良湖 - 神島 、約15分
道路
伊良湖岬への主要なアクセス路としては、国道42号(伊勢街道・表浜街道)と国道259号(田原街道)の2路線がある。国道42号は渥美半島の南岸側、国道259号は北岸側をそれぞれ通るルートである。
周辺施設
- 伊良湖岬灯台
- 伊良湖岬灯台と夕焼け
- 伊良湖岬の夕景
- 道の駅伊良湖クリスタルポルト
- 伊良湖オーシャンリゾート内喫茶店より伊良湖岬を望む
- 伊良湖岬自然散策路
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脚注
関連項目
外部リンク
- 渥美半島だより - 渥美半島観光ビューロー
- 伊良湖岬 - 愛知県
- 伊勢湾フェリー
- 表浜BLUE WALK - Ameba Blog - 静岡と愛知の県境から伊良湖岬までの約50kmの海岸すべてを清掃する活動
- 地図 - Google マップ
- 日本列島五億年展(昭和57年7月30日公開) - 中日ニュース1435号(動画)・中日映画社
座標: 北緯34度34分52.27秒 東経137度0分55.35秒 / 北緯34.5811861度 東経137.0153750度 / 34.5811861; 137.0153750 (伊良湖岬)
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