プラダリア

プラダリア
2022年テレビ東京杯青葉賞
欧字表記 Pradaria[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2019年4月3日(5歳)[1]
ディープインパクト[1]
シャッセロール[1]
母の父 クロフネ[1]
生国 日本の旗 日本北海道新冠町[1]
生産者 オリエント牧場[1]
馬主 名古屋友豊(株)[1]
調教師 池添学栗東[1]
競走成績
生涯成績 17戦4勝[1]
獲得賞金 2億9102万6000円[1]
(2024年6月23日現在)
WBRR L116 / 2023年[2]
勝ち鞍
GII 青葉賞 2022年
GII 京都大賞典 2023年
GII 京都記念 2024年
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プラダリア(欧字名:Pradaria2019年4月3日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2022年青葉賞2023年京都大賞典2024年京都記念

馬名の意味は、草原(ポルトガル語[3]

戦績

本馬との出会い

調教師池添学がプラダリアを預かるきっかけは、母シャッセロール、母母ポポラスを所有しているオーナーと池添学調教師と繋がりがありその子供プラダリアを預かったのがきっかけである。

シャッセロールがプラダリアを受胎したときの種付け料は4000万円。

オリエント牧場で育ったころから抜けて目立った存在だったプラダリア。「馬体の良さはディープインパクトの仔という印象、ダート系統のがっちりした体型の馬の群れに入れるとこぢんまり感じたが、動きの素早さは目立っていた」とオリエント牧場の専務中川譲さんは語る。

初めて見たときは父ディープインパクトで、プラダリアの全姉ヴェントボニートが小柄だったこともあり、「大体今ぐらいの身体にはなるだろう」と思っていた。

すごく軽い歩きで「ディープインパクト産駒だな」とずっと楽しみにしてましたと語っている。

入厩した際またがり「凄いバネのある馬」と評し、ゲート練習時に兄池添謙一騎手に「ちょっと跨ってみて」と乗せたのが出会いだった。

池添謙一騎手の第一印象

ゲート試験受ける前の日に初騎乗し、素性をなにも知らされていなかった。

ディープインパクト産駒だと見抜き「いいバネをしている馬だな」「この馬でクラシック目指せる馬かな」という感想。しかしまだまだ緩く、これからの馬との評価だった。

素性を知らせなかった理由として池添学調教師は「めちゃくちゃいい走りをする子だから事前にいうと先入観で素直な感想が聞けないと思って」と後々語っている。

3歳(2022年)

2022年1月15日3歳新馬中京競馬場芝2000m)で、鞍上池添謙一騎手にてデビュー。デビューが遅れた原因として全姉ヴェントボニートと同様、血統的にオクテがみられ、騎乗していても緩さが目立つからという理由だった。

好位から競馬をしていたが4コーナー手前からスムーズにいかず勝ち馬から1馬身差の2着に入る。

力負けではないと感じ「2戦目勝たないと皐月賞間に合わない」と意気込んだ1月29日の2戦目の3歳未勝利(中京競馬場芝2000m)は、スローペーズなのもあり中団から前に迫ったが勝ち馬に逃げ切られ2馬身差の2着。

「クラシックへ行く」という目標だったが不完全燃焼で2戦落としてしまい、池添謙一騎手はかなりショックを受けておりクビを覚悟するほどだった。

池添学調教師はデビュー戦からかなり自信があったが1コーナーで窮屈もあり、2着という結果を受け「違うジョッキーにしようかな」と検討していた。2戦目は納得がいくレースで折り合いも伸びもよく、逃げ切られたが「次に繋がるな」と評価していた。

皐月賞は時期的に厳しく、夏を超えたら絶対よくなると思っていた池添学調教師は未勝利で若葉ステークスに挑戦も考えていたが、池添謙一騎手はショウナンアデイブに騎乗予定だったので断念している。

少し間隔をあけ、400m延長となった3月19日の3歳未勝利(阪神競馬場芝2400m)へ。「この馬にとってそっちのほうが走りやすい」と考えての挑戦だった。池添謙一騎手は「ここからは落とせない、皐月は無理でもダービーは絶対にいける」と意気込み1.8倍の人気に応え、後続に7馬身差をつける快勝で初勝利を挙げた。

池添謙一騎手は「とても強い勝ち方をしてくれた」「7馬身差の勝利は当然の結果」と評し、池添学調教師は「勝ち負けすると思っていたがあそこまでとは思わなかった」「馬場が渋く他馬が苦戦するなか上がり3ハロンで2着のニシノクレセントと時計が1秒以上違ったので適正差が出たのかな」「広いコースの2400mなのがわかった」と評している。池添学調教師の言葉通りプラダリアのみ上がりタイム34,9秒、他馬は36~40秒台であり、2番目に早かった2着ニシノクレセントは36,2秒だった。

次走は格上挑戦だが挑戦する価値があると考え、東京優駿トライアルのG2青葉賞へ行くかG2京都新聞杯へ行くか悩み、池添謙一騎手は青葉賞使ってほしいと答えた。京都新聞杯は万が一負けた場合2着でも賞金加算されるがダービーに出れない可能性があり、一方で青葉賞は負けても2着までダービー優先権が与えられる。絶対に2着までにはいけると踏んだ選択だった。

初めての関東遠征で挑んだがプラダリアの状態は良く輸送も問題なく、トレセンにいた時より食欲が良かった。

青葉賞(東京競馬場芝2400m)は緩さがあったが4番人気に推された。スタートをしっかりきるとディライトバローズとロードレゼルが大きく差を付け逃げる中で中団あたりでレースを進め、先に抜け出したロードレゼルを半馬身差し切って連勝で初重賞制覇となった[4]

引き上げてきた池添謙一騎手と池添学調教師はグータッチ。「ちょっと余裕残して今回望んでいるから」と告げた池添学調教師に池添謙一騎手は「こいつ大したもんやな」と思い「まだまだ課題はあるが持っている素質は良い」「これなら本番(ダービー)楽しみになるな」と評し、池添学調教師は「体重もマイナスになると思ったがプラス2キロで輸送は心配ない」「緩さが残る馬だがいずれは必ず良くなるダメならダメでしかたないと思っていたのでホッとした」と評していた。

昨年に引き続き池添兄弟のタッグで挑んだ東京優駿、3戦連続の2400m出走となったが疲れもなく飼葉もペロっと食べており、最終追い切りでもフットワークが大きくなっており栗東坂路4Fを51秒1という時計をマークした。走った後硬くならず「本当に質の良い筋肉をしているので時計が速くなってもそれだけ良好の証拠」と池添学調教師は評していた。またプラダリアの強みを聞かれた際「毎日乗っていたい」「背中が柔らかいので長時間苦なく乗れる」と答えていた。池添謙一騎手は「背中の柔らかさの部分では牝馬だがシンハライトと似てるなと思った」と答えていた。

余談だが池添謙一騎手と池添学調教師の父であり元騎手元調教師である池添兼雄(当時はまだ現役調教師)も追い切りを見ており「53~54で上がっていくと思う」と答えた池添学調教師だったが、51秒1で笑っていたという。

兄弟船で挑んだ東京優駿(東京競馬場芝2400m)では5番人気に推され、デシエルトが逃げハイペースとなったが5番手からしぶとく伸びて、直線では外からジャスティンパレスに寄られるも怯まずドウデュースに約5馬身離されつつ5着を確保した[5]。このレースではドウデュースとイクイノックスのタイムが2分21秒9とダービーレコードを更新しており、この超高速決戦で5着という実力は確かなものだった。後に【黄金世代の実績馬】と呼ばれる。

「落ち着きもあったし、メンタルの強さも見られた」「皐月賞のメンバーに割って入れたのはこの馬だけ、十分楽しめた。秋が楽しみ」と池添謙一騎手に評価された。

次走は菊花賞トライアル・神戸新聞杯を目標にし、春は完歩が小さめでコロンとしていたがひと夏で前後のバランスは良化。1週前追い切りではアジャストザルート(5歳3勝クラス)と併せ、シャープな切れ味でラスト1Fは11秒1をマークした。

池添学調教師は「先週までモタモタしていたがしまいの動きは良かった」と満足げな表情だった。担当の平野助手も「筋肉はピリッとしており、これで息もできてくれるはず」「夏はゆっくりしたけど、ジョッキーの感触も“緩んでる感じではない’’とのことで、何も不安はない」と評した。

9月25日の神戸新聞杯(中京競馬場芝2200m)は2番人気に推されたが出遅れもあり、さらには直線でビーアストニッシドから内にタックルされていたものあり、勝ち馬ジャスティンパレスから1秒以上離される8着に完敗。

池添謙一騎手は「返し馬は緩さもあってダービーよりも物足りなさがあった」「勝ち馬の後ろにつけたので位置は良かった」「勝負どことで動けず反応がなくジリジリなってしまった」「変わり身に期待」と評し、池添学調教師は「前走からマイナス2キロ、夏休みで成長が欲しかったが急仕上げになった」と後々語っている

10月23日の菊花賞阪神競馬場芝3000m)に向けて巻き返しを狙うプラダリアは一変ムード。1週前追い切りはオルザダブル(3歳1勝クラス)と併せ馬、3馬身追走し鋭く伸び5馬身先着した。また翌週の坂路追い切りでは52秒6をマークした。

「前走は仕上がり途上で中身も気持ちも物足りなかったのでガラッと変わってくれないと厳しいと思っていた」「比べ物にならないくらいめちゃくちゃ良い」「追い切りで息を切らさないほどで元々心肺機能が高い馬なので、距離は心配ではありません」「先週もよかったがさらにアップした」「落ち着きもあり楽しみの持てる状態」と評された。キャンターでもフットワークが大きくなり、ダービーと遜色ない状態。カイ食い・毛づや・ボロ全てで体調の良さが伺えた。

菊花賞では5番人気に推されるも、第1コーナーで引いてしまい中団後方9番手から踏ん張るも7着に終わった。勝ち馬のアスクビクターモアはレコードを更新している。

「中団は控えたが折り合いはつき、いい形で運べた」「難しい展開でもジリジリ伸びてくれた」「立て直してまた次に向かっていきたい」と池添謙一騎手は評した。

有馬記念ファン投票は2447票獲得し77位だった。

  • 青葉賞
    青葉賞
  • 東京優駿
    東京優駿

4歳(2023年)

1月25日の日経新春杯(中京競馬場芝2200m)より始動。2022年11月26日に落馬し腰部負傷により休養した池添謙一騎手の代わりに、鞍上は松山弘平騎手に乗り替わった。

一週前追い切りは7ハロン99秒2をマークし、パワフルなフットワークを見せており。「馬体は回復し20キロぐらい増えている」「息遣いも良好」「やるごとに体も締まっていていい結果を出したい」と池添学調教師は評した。

日経新春杯では4番人気に推され、7枠12番と外目ながらレースは終始外々を周るロスがあるも、直線で馬場の良いところを上がり最速の脚34,8で伸びて先行勢に肉薄。しかしわずかに届かず、勝ち馬ヴェルトライゼンデからクビ+クビ差で0,1差の3着に惜敗した[6]

「着差が着差だけに悔しい何とかしたかった」「最後まで頑張ってくれた」と松山弘平騎手は神妙な表情で評した。

2月12日の京都記念(阪神競馬場芝2200m)は池添謙一騎手が鞍上に復帰。単走で池添謙一騎手を背に82秒6をマーク、ゴール前には促すと瞬時に重心が沈みギアチェンジをみせた。

「雰囲気も良かった」と池添謙一騎手は評し、池添学調教師は「軽く仕掛けただけですぐ反応してくれた」「馬体重も減っておらず、やっと思っているような感じで成長した」「癖もなく、ジョッキーの体もできてきたみたいなので楽しみ」と評した。

余談だが、ネットケイバのX(旧Twitter)にて池添謙一騎手との主戦騎手復活になぞり、キャッチフレーズが「蘇りし人馬一体、軽快に草原駆け抜ける」となっていた。

京都記念ではダービー馬のドウデュースや21年に年度代表馬に選ばれたエフフォーリア、21年ホープフルステークスを制したキラーアビリティなどが集ったが4番人気に推され、4コーナーを2番手で回ったが、直線でドウデュースにあっさり交わされ、マテンロウレオにもクビ差競り負け0,6秒差で2戦連続の3着[7]

「ペースが落ち着いており位置が上がった」「道中少し噛んだが流れに乗れていた」「勝ち馬に交わされ厳しくなり踏ん張るも抜かされてしまったが、力は見せてくれた」と池添謙一騎手に評された。

次走は間隔が空き5月28日の目黒記念(東京競馬場芝2500m)へ

「体にボリューム感はでてきた」「休養明けはあまり良くない、休み明けは落ち着きすぎているのでピリッとさせるように調整する」と池添学調教師は評した。

目黒記念は2番人気に推されるも、最後が伸びずに勝ち馬ヒートオンビートに敗れ5着。

「返し馬から緩い感じがした」「道中は折り合いがよくいい位置で運べた」「最後は伸びなかった」「調教では時計出てたが緩さがレースに出てしまった」と池添謙一騎手に評され、池添学調教師は「休み明けでまだ緩さが残り、仕上がり状態に関しては半信半疑で臨んだ前走目黒記念」「地力で5着だが、最後に伸びを欠いたあたりはその影響が出た」と評された。

宝塚記念ファン投票では2158票獲得し65位だった。

6月25日の宝塚記念(阪神競馬場芝2200m)では出走順位最下位で補欠2番手だったがブローザホーンウインマイティーが出走回避し繰り上がりで出走により【ラッキーボーイ】と言われ、滑り込みの【ダークホース】とも言われた。池添謙一騎手はスルーセブンシーズに騎乗予定であり鞍上菱田裕二騎手となった。

初コンビでも良好で6F82秒4と刻み「騎乗する前はもっさりのイメージでしたが、乗りやすく反応も良かった」「いい背中をしており抜群の動き」と菱田裕二騎手は評し、「元々休み明け使って調子を上げる傾向にある」「除外対象ではあったが出走できるものとみて、緩めず調整していた」「調子の良しあしが調教での手前変換に現れるタイプで間隔良かった」「目黒記念前はモタモタしてて手前替えずらそうだったが、今回は気づかないくらいスムーズ」「人気はしないと思うが状態の良さに自信をもって挑みたい」と池添学調教師に評された。

余談だが、プラダリアの香港表記は草如茵となっている。

宝塚記念本番前に落ち着きリラックスしており、ブービーの16番人気ながら後方から良く伸びて勝ち馬イクイノックスから0,4秒差の6着に健闘した[8][9]

「内がよくインにこだわった」「乗りやすく直線の反応が凄く良かった」と菱田裕二騎手に評された。

またしても余談だが、東スポ競馬のX(旧Twitter)にて5着のディープボンド・6着のプラダリア・7着のボッケリーニでディープボンドを横から読んでも【デプボ】、3頭の頭文字も【デプボ】と言われていた。

次走は9月3日の新潟記念新潟競馬場芝2000m)へ、鞍上も池添謙一騎手と復活した。

一週前追い切りではパタゴニア(5歳2勝クラス)と併せ7ハロン98秒1。「G1の強いメンバーの中でも大きく崩れず頑張ってくれた」「血統的にもまだまだ活躍が期待できる」「いつも休み明けはぼけたところがあるが、今回はあまり感じない」「秋に向けて賞金を加算したい」と池添学調教師は評した。

一方で「やや物足りない」「元々一息入れると緩さが出る馬で、暑さも影響している」「これから涼しくなって良さそう。ここを使って上がってきてくれれば」とも評された。

最終追い切りでは夏負けも解消され状態は上向いていると言われた。

余談だが、ネットケイバのX(旧Twitter)にて、キャッチフレーズが「強敵たちと戦った経験を力に変えて飛躍の時」となっていた。

新潟記念では3番人気で8枠13番と大外枠から中団5番手につけ先頭に立つも、末脚が止まり最後のもうひと伸びがなくノッキングポイントの4着と敗れた。

「暑さに少し参っているようで夏バテで戻ってきたが、クーラーで徐々に回復していきました」「緩さが残りまだ本調子ではない」「次に期待」と池添謙一騎手に評された。

次走は10月9日の京都大賞典京都競馬場芝2400m)へ

6F83秒をマークし、「調教の動きがレースに直結するタイプ」「京都の外回りはいいと思う」「長く脚を使うので坂の下りを利用したい」と初の京都でのレースでも歓迎な評価だった。

京都大賞典では5番人気に推され、良好インから直線で脚を伸ばしボッケリーニにクビ差で制した。池添兄弟にとって青葉賞以来の重賞2勝目となった。[10]

「返し馬のフットワークがすごく良く自信を持って乗りました」「あと一歩のレースが続いていたが、このメンバーで勝てたのでもう一度上のメンバーに挑みます」と池添謙一騎手に評し、「完璧な騎乗でやっと善戦マンから脱却できた」と池添学調教師は安堵を漏らした。

一夜明けてから平野助手に「リラックスしている」と評されるほど馬房で落ち着いており、この頃から抜群の安定感と13戦で二桁順位が一度もなく、掲示板外しも3度のみなのもあり「G2番長」や「善戦マン」や「G2コレクター」と言われるようになった。

後々に京都大賞典では爪に不安があり四分の三蹄鉄などで工夫していたと明かした。

「べた爪で薄いので、歩様にも出すぐらい気にしていた」「かばっている分左半身の筋肉が張ったり、疲れがでることがあった」と平野助手は語っている。

今後のプランとして香港ヴァースの海外初遠征か国内のジャパンカップか有馬記念を選択に入れていると明かしていたが後に有馬記念への出走を表明している。鞍上はムルザバエフ騎手になっており、主戦の池添謙一騎手はスルーセブンシーズに騎乗した。

有馬記念ファン投票は10099票獲得し35位だった。

一週前追い切りはグーデンドラーク(4歳3勝クラス)を4馬身追走し余裕の手ごたえで4馬身突き放した。「いい印象で凄く良かった」とムルザバエフ騎手は評し、「息遣いも乱れてないし、もう一段落良くなりそう」「コンタクトもうまく取れている」と池添学調教師は評した。

爪の不安も解消され、坂路を弾むような感じで集中して走っており良好の様子。

余談だが、ネットケイバのX(旧Twitter)にて、キャッチフレーズが「中山で怖いこの鞍上と師走の草原駆け抜ける」となっていた。

12月24日の有馬記念(中山競馬場芝2500m)では12番人気に推され、スタートから前方3番手と位置取りは良かったものの最終直線は全く伸びず、初二桁順位の14着と惨敗した。勝ち馬はドウデュース。

「池添学厩舎と戦えて光栄でした」「結果が伴わず残念」「馬は力を出してくれて、やりたい競馬は十分にできた」とムルザバエフ騎手は評し、池添学調教師は「体重がマイナス6で競馬場着いてから飼葉も食べず、パドックではいつもと違ってずっとチャカチャカしていた」「最後はガス欠した」また、テンションが上がりイレ込んでいたと、悔しそうに評した。

5歳(2024年)

5歳に入り去年で3着だった2月11日の京都記念(京都競馬場芝2200m)から始動。鞍上は池添謙一騎手だ。

キビキビと坂路を走り4F52秒2と時計をマークした。「スパッと手前も替えてくれたし乗っていても気持ちよかった」「リフレッシュしていい状態」「京都は相性がいいし、渋った馬場も全然問題ない」と池添学調教師は評した。最終調整でも「落ち着きがあって、フットワークも良かった」と平野助手は評していた。

余談だが、ネットケイバのX(旧Twitter)にて、キャッチフレーズが「重賞2勝の実績を引っ提げ巻き返しを誓う」となっていた。

京都記念では3番人気に推され、中団5番手から追走し直線で一気に脚を伸ばしベラジオオペラと競り合いつつ4分の3馬身離し重賞3勝目を掲げた。勝利後池添謙一騎手はガッツポーズし、引き揚げ後は池添学調教師とハイタッチして喜びを分かち合った。

この時【G2二勝の貫禄】【黄金世代の実績馬】と実況された。尻尾にイチゴの飾りをしており、また終始舌を出しっぱなしで走っていた。

「直線抜けたしてから足音が聞こえてきて一瞬「あっ」と思ったが、もうひと伸びしてくれた」「G1という壁に跳ね返される形だったが、また臨んでいけるのではと思う内容」と池添謙一騎手は評し、「今までと違って堂々と走ってくれた」「有馬記念では攻めすぎてカリカリして輸送では体も減ってしまったが、今回は体が戻って力を出せると思っていた」と池添学調教師は評した。

次走を3月31日の大阪杯(阪神競馬場芝2000m)と表明。鞍上は池添謙一騎手、後にドバイゴールデンシャヒーンドンフランキーの騎乗をオファーされるも兄弟G1制覇のチャンスがあるのでオーナーでお願いしてプラダリアに乗ることを決めたと語っている。因みに池添学調教師は当日ドバイへ行っており池添謙一騎手は「ドバイ行くんかーい!」と驚いていた。

一週前追い切りでは半弟のグランデサラスとの併せ馬で6F83秒5をマークし1馬身半遅れた。「柔らかみがあり気配は良好」「見た目は良くないがフットワークや身のこなしは良い」と池添学調教師は評し、「去年の秋から緩さを感じることがなくなって、完成の域に入っている」と池添謙一騎手は評した。

余談だが、前走からベラジオオペラと共に筋力が増えており【ムキムキ大阪杯】と言われたとか

前日は「爪の不安が解消されバランスがいい」「完歩が大きくきれいでいい走り」「競馬が近づくと飼葉をセーブするので、コンディションは非常にいい」と平野助手は評していた。

池添兄弟で悲願の初G1制覇を期待された大阪杯は4番人気に推され、中団で追走するも位置取りが厳しく勝ち馬のベラジオオペラの6着に敗れた。

「行く馬がいなかったので、みんなテンから出していったので忙しくていいところ取れなかった」「タスティエーラの後ろで折り合い良く行ったが脚色が一緒になった」「もう少し距離があった方がいい」と池添謙一騎手は評した。

次走は6月23日の宝塚記念(京都競馬場芝2200m)へ出走表明。

宝塚記念ファン投票では21050票獲得し30位だった。

一週前追い切りでは鞍上予定の池添謙一騎手が函館滞在なのもあり、代わりに日経新春杯でも騎乗した松山弘平騎手を背にカズペトシーン(古馬1勝クラス)では6ハロン85秒0と掛かることがなく抜き去り1馬身先着した。

「一週前としてはいい動き」「先週の時点で少しスイッチが入ってほしいと思っていたがこれで変わってきそうと思う」「来週は坂路でサッとやったら仕上がると思う」と池添学調教師は評した。

京都巧者で距離も十分で挑んだ宝塚記念は6番人気に推されたが、0,4秒出遅れてしまい第2コーナーでは三番手に位置取り上げ最終直線で外ラチへ行き先頭に立つも勝ち馬ブローザホーンに2馬身離され0,4秒差の4着に敗れた。

「京都が好きなんでしょうね。ゲートでガタガタしており出遅れた」「位置を取りたくて加速したおかげで道中は良い位置でレースができた」「交わされた後差し返そうとしていたので、秋に頑張っていただきたい」と池添謙一騎手は評し、池添学調教師は「スタートはあまり良くなかった」「その後はポジションを取ってレースをしてくれた。まずは夏休みですね」と評していた。

余談だが舌ペロのファンサやイチゴのアクセサリーのせいでプラダリアは牝馬と思っていたというファンもおり「牝馬ならエリザベス女王が丁度いいから出てほしい」と言われているとか

次走は10月6日の京都大賞典(京都競馬場芝2400m)の連覇と12月8日の香港ヴァース(シャティン競馬場芝2400m)への出走を表明しており、秋に期待である。

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[11]およびnetkeiba.com[12]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2022.01.15 中京 3歳新馬 芝2000m(良) 12 3 3 003.00(1人) 02着 R2:04.3(34.3) -0.1 0池添謙一 56 マテンロウボンド 452
0000.01.29 中京 3歳未勝利 芝2000m(良) 11 1 1 003.20(2人) 02着 R2:02.7(34.6) -0.3 0池添謙一 56 ハイコースト 452
0000.03.19 阪神 3歳未勝利 芝2400m(重) 16 1 1 001.80(1人) 01着 R2:29.0(34.9) -1.1 0池添謙一 56 (ニシノクレセント) 454
0000.04.30 東京 青葉賞 GII 芝2400m(良) 14 3 3 006.90(4人) 01着 R2:24.2(34.2) -0.1 0池添謙一 56 (ロードレゼル) 456
0000.05.29 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 3 6 020.70(5人) 05着 R2:22.8(35.2) -0.9 0池添謙一 57 ドウデュース 458
0000.09.25 中京 神戸新聞杯 GII 芝2200m(良) 17 7 14 004.00(2人) 08着 R2:12.2(35.2) -1.1 0池添謙一 56 ジャスティンパレス 456
0000.10.23 阪神 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 2 3 010.20(5人) 07着 R3:03.6(37.2) -1.2 0池添謙一 57 アスクビクターモア 458
2023.01.15 中京 日経新春杯 GII 芝2200m(稍) 14 7 12 006.70(4人) 03着 R2:14.3(34.8) -0.1 0松山弘平 56 ヴェルトライゼンデ 464
0000.02.12 阪神 京都記念 GII 芝2200m(良) 13 6 8 008.80(4人) 03着 R2:11.5(34.9) -0.6 0池添謙一 57 ドウデュース 466
0000.05.28 東京 目黒記念 GII 芝2500m(良) 18 3 6 004.90(2人) 05着 R2:31.1(34.3) -0.3 0池添謙一 57 ヒートオンビート 464
0000.06.25 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 17 4 7 262.5(16人) 06着 R2:11.6(35.3) -0.4 0菱田裕二 58 イクイノックス 466
0000.09.03 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 14 8 13 005.00(3人) 04着 R1:59.3(34.1) -0.3 0池添謙一 57 ノッキングポイント 464
0000.10.09 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(重) 14 5 7 007.60(5人) 01着 R2:25.3(35.6) -0.0 0池添謙一 57 (ボッケリーニ) 470
0000.12.24 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 7 14 129.5(12人) 14着 R2:31.9(35.7) -1.0 0B.ムルザバエフ 58 ドウデュース 464
2024.02.11 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 12 3 3 004.00(3人) 01着 R2:12.1(34.8) -0.1 0池添謙一 58 ベラジオオペラ 470
0000.03.31 阪神 大阪杯 GI 芝2000m(良) 16 4 8 006.50(4人) 06着 R1:58.6(34.8) -0.4 0池添謙一 58 ベラジオオペラ 470
0000.06.23 京都 宝塚記念 GI 芝2200m(重) 13 5 7 015.10(6人) 04着 R2:12.4(34.9) -0.4 0池添謙一 58 ブローザホーン 468
  • 競走成績は2024年6月23日現在

血統表

プラダリア血統 (血統表の出典)[§ 1]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
アメリカ 1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
Wind in Her Hair
アイルランド 1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
urghclere Busted
Highclere

シャッセロール
2010 鹿毛
*クロフネ
アメリカ 1998 芦毛
*フレンチデピュティ
French Deputy
Deputy Minister
Mitterand
*ブルーアヴェニュー
Blue Avenue
Classic Go Go
Eliza Blue
母の母
ポポラス
2001 栗毛
*フォーティナイナー
Forty Niner
Mr. Prospector
File
リトルオードリー *グルームダンサー Groom Dancer
* ゲートドクール Gaiete de Coeur
母系(F-No.) ゲートドクール(IRE)系(FN:4-r) [§ 2]
5代内の近親交配 アウトブリード [§ 3]
出典
  1. ^ [13]
  2. ^ [13]
  3. ^ [13]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “プラダリア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月9日閲覧。
  2. ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月26日閲覧。
  3. ^ “競走馬情報 - プラダリア”. 日本中央競馬会. 2023年10月9日閲覧。
  4. ^ “【青葉賞結果】プラダリアが未勝利からの連勝でダービーの権利獲得 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年7月12日閲覧。
  5. ^ “【日本ダービー】〝兄弟船〟で臨んだプラダリアは気概の5着 池添「皐月賞のメンバーに割って入ったのはこの馬だけ」”. 東スポ競馬. 2022年7月12日閲覧。
  6. ^ 「【日経新春杯】プラダリアはクビ+クビ差の3着 松山「何とかしたかったです」」『サンスポZBAT!』2023年1月15日。2023年10月9日閲覧。
  7. ^ 「【京都記念】4番人気プラダリアが3着 池添謙一騎手「ダービー馬に一気に来られてしんどくなったが…」」『netkeiba』2023年2月12日。2023年10月9日閲覧。
  8. ^ 「【宝塚記念】補欠2番手のプラダリアが繰り上がり 鞍上は菱田裕二騎手」『UMATOKU』2023年6月20日。2023年10月9日閲覧。
  9. ^ 「一瞬抜け出すシーンがあったプラダリア、馬体増えてパワーアップすればG1に届く/宝塚記念」『日刊スポーツ』2023年6月27日。2023年10月9日閲覧。
  10. ^ 「【京都大賞典結果】プラダリアが青葉賞以来となる重賞2勝目を挙げる」『netkeiba』2023年10月9日。2023年10月9日閲覧。
  11. ^ “プラダリア 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月9日閲覧。
  12. ^ “プラダリアの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年10月9日閲覧。
  13. ^ a b c “血統情報:5代血統表|プラダリア”. JBISサーチ. 2022年5月1日閲覧。

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ