ジム・トンプスン (小説家)

ジム・トンプスン Jim Thompson
誕生	ジェームズ・マイヤーズ・トンプスン James Meyers Thompson 1906年9月27日 オクラホマ州
死没	(1977-04-07) 1977年4月7日（70歳没） ロサンゼルス
職業	小説家
国籍	アメリカ合衆国
ジャンル	ノワール
代表作	おれの中の殺し屋 ポップ1280
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“ジム”ジェームズ・マイヤーズ・トンプスン（James Meyers "Jim" Thompson, 1906年9月27日 - 1977年4月7日）は、アメリカ合衆国の小説家、推理作家、脚本家。

評論家のジェフリー・オブライエンにより「安物雑貨店（ダイムストア）のドストエフスキー」と評された^[1]。

オクラホマ州出身。1920年、14歳の時に最初の作品となるフィクションを雑誌True Detectiveへ投稿。ネブラスカ大学を卒業後、石油パイプラインや新聞社などで働く。1940年代以降、ペーパーバック向けの通俗小説を執筆するようになった。

スタンリー・キューブリック監督の映画、『現金に体を張れ』と『突撃』に脚本家として参加。テレビドラマ『鬼警部アイアンサイド』のノベライゼーションも手掛けている。

晩年の1975年、レイモンド・チャンドラー原作の映画『さらば愛しき女よ』（ディック・リチャーズ監督）に老資産家の役で出演している。

トンプスン死後の2000年には同じオクラホマ出身の黒人作家ラルフ・エリソンの名を冠したラルフ・エリソン賞が贈られており、彼の代理で長女が受け取った。黒人犯罪者という当時のタブーに触れ、内面を高度に描写した1972年の作品Child Of Rageがきっかけと言われている。

現在では暗黒小説の巨匠として高い評価を得ているものの、生前はあまり評価されず、全盛期に契約していた出版社Lion Booksに、彼あてのファンレターが来ることはついに一度も無かった。また、彼の葬儀にはほとんど誰も出席しなかったという。遺灰は飛行機で大西洋に撒かれた。

トンプスンは一般的な読者層の期待をなかば無視した異端の小説を書き続けたが、妻に ｢私は死んでから約10年後には有名になっているだろう｣ と言い、作品の原稿を保管しておいてくれと言い残している。1990年の『グリフターズ』他2本など作品の映画化が相次いだ。

• 英『タイムズ』紙は偉大なミステリー小説家50人の14位にジム・トンプスンをランク付けした^[2]。

#	原題	刊行年	邦題	刊行年月	訳者	出版社
1	Now and On Earth	1942年
2	Heed the Thunder (別名 Sins of the Fathers)	1946年	雷鳴に気をつけろ	2020年9月	真崎義博	文遊社
3	Nothing More Than Murder	1949年	取るに足りない殺人	2003年9月	三川基好	扶桑社
4	The Killer Inside Me	1952年	内なる殺人者	1990年11月	村田勝彦	河出文庫
			内なる殺人者	2001年2月	村田勝彦	河出書房新社
			おれの中の殺し屋	2005年5月	三川基好	扶桑社ミステリー文庫
5	Cropper's Cabin	1952年	綿畑の小屋	2018年10月	小林宏明	文遊社
6	Recoil	1953年	反撥	2022年10月	黒原敏行	文遊社
7	The Alcoholics	1953年	ドクター・マーフィー	2017年11月	高山真由美	文遊社
8	Savage Night	1953年	サヴェッジ・ナイト	1999年6月	門倉洸太郎	翔泳社
			残酷な夜	2000年4月	三川基好	扶桑社
				2007年5月	三川基好	扶桑社ミステリー文庫
9	Bad Boy[3]	1953年	バッドボーイ	2019年7月	土屋晃	文遊社
10	The Criminal	1953年	犯罪者	2018年8月	黒原敏行	文遊社
11	The Golden Gizmo (別名 The Golden Sinner)	1954年	ゴールデン・ギズモ	2023年8月	森田義信	文遊社
12	Roughneck[4]	1954年	漂泊者	2021年3月	土屋晃	文遊社
13	A Swell-Looking Babe	1954年	深夜のベルボーイ	2003年3月	三川基好	扶桑社
14	A Hell of a Woman[5]	1954年	死ぬほどいい女	2002年3月	三川基好	扶桑社
15	The Nothing Man	1954年	失われた男	2006年6月	三川基好	扶桑社ミステリー文庫
16	After Dark, My Sweet	1955年	アフター・ダーク	2001年10月	三川基好	扶桑社
17	The Kill-Off	1957年	殺意	2018年3月	田村義進	文遊社
18	Wild Town	1957年	荒涼の町	2007年3月	三川基好	扶桑社
19	Lunatic at Large	1958年
20	The Getaway[6]	1959年	ゲッタウェイ	1994年2月	高見浩	角川文庫
21	The Transgressors	1961年	脱落者	2019年3月	田村義進	文遊社
22	The Grifters	1963年	グリフターズ	1991年9月	黒丸尚	扶桑社ミステリー文庫 （2006年7月新版）
23	Pop. 1280	1964年	ポップ1280	2006年5月	三川基好	扶桑社ミステリー文庫 （2019年8月新版）
24	Texas By the Tail	1965年	テキサスのふたり	2022年6月	田村義進	文遊社
25	South of Heaven	1967年	天国の南	2017年8月	小林宏明	文遊社
26	Ironside	1967年	鬼警部アイアンサイド	2005年5月	尾之上浩司	ハヤカワ・ポケット・ミステリ
27	The Undefeated	1969年
28	Child of Rage	1972年
29	King Blood	1973年
30	Fireworks: The Lost Writings of Jim Thompson[7]	1988年	この世界、そして花火	2009年4月	三川基好	扶桑社ミステリー文庫
31	The Rip-Off[8]	1989年