コシオリエビ上科

コシオリエビ上科
Galathea squamifera
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 軟甲綱 Malacostraca
: 十脚目(エビ目) Decapoda
下目 : 異尾下目(ヤドカリ下目) Anomura
上科 : コシオリエビ上科 Galatheoidea
学名
Galatheoidea
Samouelle, 1819[1]
英名
Squat lobsters
Porcelain crabs
本文参照

コシオリエビ上科Galatheoidea)は、異尾下目に属する甲殻類の一分類群。

特徴

外観はカニに似ているが、触角が長く、歩脚は外観上6本しかない。腹部は展開することが出来るが、普段は体の下側に巻かれている。エビと名付けられているが、エビではない。長いハサミを持っているがカニの仲間ではなく、ヤドカリのグループに入る。

いずれの種も長いハサミと触角に加え、6本の歩脚をもつ。カニダマシ類は、鋏がやや強大である。

主に暖海棲の種が多い。日本では関東以南の珊瑚礁等に多く分布しているが、分布適応は広く、深海に生息する種もいれば、熱水鉱床付近などの特殊な環境に生息するものも存在する。

南米には異尾下目で唯一、淡水性のAegla科(Aegla上科とする説もある)が分布している。

浅海の種は体長数mm、もしくは1cm内外という小型の種が多いが、オオコシオリエビのような深海産の体長4cmほどの大型種まで様々である。

分類

4科が属する[1]

  • コシオリエビ科 Galatheidae
    • トウヨウコシオリエビ Galathea orientalis - 最も生息域が広い種。北海道以南の海に広く分布している。
    • コマチコシオリエビ Allogalathea elegans - ウミシダにつく種。体色は住処にしたウミシダによって変わるといわれる。
  • チュウコシオリエビ科 Munididae
    • オオコシオリエビ Cervimunida princeps - 深海に住む大型の種。食用利用されることもある。
    • チュウコシオリエビ Munida japonica - 関東以南の磯や浅い海に住む。
    • ホムラチュウコシオリエビ Raymunida elegantissima - 函館北海道南部)以南の海に広く分布。
    • アナモリチュウコシオリエビ Munida olivarae - アナモリとは「穴守」のこと。狭い隙間を好む。
    • コシオレガニ Pleuroncodes planipes - メキシコ沖からチリ沖にかけての中南米大陸棚に住む種。
  • シンカイコシオリエビ科 Munidopsidae
  • カニダマシ科 Porcellanidae
    • イソカニダマシ Petrolisthes japonicus - 相模湾以南の磯に生息。
    • ケブカカニダマシ Petrolisthes pubescens - 南西諸島以南に生息。名前通り、体毛が生えている。
    • ドロカニダマシ Raphidopus cilliatus - 浅海の砂泥地に生息。
    • ウミエラカニダマシ Porcellanella triloba - ウミエラに共生する種。

脚注・出典

  1. ^ a b "Galatheoidea". World Register of Marine Species. 2014年9月11日閲覧
  2. ^ 【深海に生きる】(3)熱水近く おなかでエサ養殖『日本経済新聞』2019年3月17日(サイエンス面)2019年3月20日閲覧。

参考文献

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